山中組木工房 歴代探訪
初代
二代目
三代目
四代目
五代目

二〜四代目集合写真
二代目 和市
三代目 広吉
和市夫人
常太郎夫人
初代 常太郎
広吉夫人
於;昭和6年(1931)常太郎還暦祝い

初代 山中常太郎

山中常太郎により江戸時代から続く「知恵木」「知恵板」等が新しい「組木」として創始されました。
明治7年(1874)小田原生まれ。
物産指物で有名であった「あわび屋」に弟子入りし、その後、久野星山の近藤彦太路親方に師事しました。明治30年(1897)親方に促され指物業を開業、当時流行した「アンドン枕」(箱枕に引き出しが付いてロウソクやマッチが入りアンドンと枕の兼用のもの)を作り、腕が良く仕事も丁寧で特に高く評価されました。

その後、組木に移行し、以来組木一筋で父子相伝、物産組木の旗頭となりました。
元々、組木は角形や丸形といった比較的単純な形であったが、その構造と形状の変化をともに発展させ、今日の多彩な組木の礎となっています。
常太郎の考案は「サイドカー」「オートバイ」「飛行機」「三輪車」「自動車」「飛行機」等、当時としては洋風で斬新な乗り物も多かったが、「折り鶴」「日光陽明門」「五重塔」などの日本的なものも取り上げています。

単純化した形が素朴な仕上がりは、現在にも通用するデザイン力を見せています。
当時、ここまでのデフォルメはかなりの冒険であったろうと推察され、そこに指物玩具の元祖の様相が見られます。
折り鶴
五重塔
金魚
1920年代 折り鶴
1929年 五重塔
1929年 金魚

二代目 山中和市

組木の新構造を考案し、山中組木工房の評判を盤石のものとしました。
二代目、和市は組木の新構造の考案に専念しましたが、惜しくも昭和18年、42歳で早逝しました。
作品には当時の時代背景からなる「スポーツ組木」「戦車付き銃砲」などをはじめ「天守閣」「国会議事堂」「倫敦橋」「ピサの斜塔」等、世界中の建造物も多く残しました。
構造と具象的な形態のバランスが良く、山中組木の評判を不動のものにまで引き上げました。
名古屋城
スポーツ組木
1930年代 名古屋城
1918年〜1938年 スポーツ組木

三代目 山中広吉

「万人に愛されるものは動物である」との信念を持ち、
動物組木をとおし組木を世界に広めました。
三〜四代目写真
四代目 成夫
三代目 広吉
於:「デザイン」誌 1978年11月号
三代目、広吉は万国の民に愛されるものは動物だとの信念から、数多くの動物組木を考案し、戦後数え切れない程の組木玩具を生み出し続けました。
太平洋戦争当時は軍需工場に動員されるも、終戦後直ちに工房を復活し、駐留軍土産から輸出にその営業を拡げ、組木を世界に広めることに力を尽くしました。
「人々に愛されるものは動物である。」という信念の元、「十二支の動物」から「象」「ライオン」「豚」「カバ」「ラクダ」「ワニ」等、あらゆる動物を手がけ、世界中にその作品を輸出し、現在もなお愛され続けています。また、「円盤」「ロケット」「宇宙ステーション「スプートニク」など時代に沿ったものも考案しています。

単純化した動物たちの表情が面白く、洗練された機知に富んでいます。
1931年に考案した動物組木「象」は76年を経て2007年グッドデザイン賞を受賞しました。
ゾウ
きりん
サル
象とカバ
キリン
象とカバ

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四代目 山中成夫 具象から抽象へと組木の世界に新風を吹き込んでいます。
1936年
小田原生まれ。
1973年
神奈川県優秀技能者に認定される。
1976年
小田原市指定重要文化財保持者認定される。箱根細工では初。
1978年
個展「組木の造形」東京 松屋にて開催。
神奈川県工業デザインコンクール展 会長賞受賞。
1980年
第12回全国伝統的工芸展「日本放送協会会長賞」受賞。
神奈川県技能審査委員に任命される。
小田原市市民功労賞受賞。
1986年
個展「組木100年親子5代展」東京にて開催。
1987年
神奈川県卓越技能者に認定される。
・故周恩来中華人民共和国首相夫人の御前にて実演(箱根)
四代目 山中成夫
第8回世界クラフト会議
第8回世界クラフト会議(京都)にて今上天皇、皇后両陛下 の御前にて実演。

これまでの具象的であった組木の作風を、構成のおもしろさを生かし抽象的な作風を加えました。
自然木の色と木目を愛し、その抽象的デザインと自然木の暖かさの組み合わせには空間デザインの世界からも高い評価を得ています。
暁のパズル
合わせ三角
五つ玉
暁のパズル
合わせ三角
五つ玉


五代目 山中忠明

新しい時代を感じさせる箱根組木細工にチャレンジする心をいつまでも忘れず。
1961年
小田原生まれ。
1971年
日本工学院デザイン科グラフィック専攻卒業。
四代目山中成夫氏に師事。
1989年
箱根物産デザインコンクール優秀賞受賞
作品名「市松模様組木」
1990年
神奈川県青年優秀技能者に認定される。
1991年
箱根物産デザインコンクール準特別賞受賞
作品名「インテリアバリエーション3作」
その中の1作は永久保存作品となる。
デザインを優先するのか、パズルを優先するのか、試行錯誤の毎日ですが、
「新しい時代を感じさせる箱根組木細工にチャレンジする心をいつまでも忘れず。」を座右の銘として、日々精進しています。
ロボット
秋田県
1993年 ロボット
1993年 秋田犬


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